あやしうこそものぐるほしけれ。

心に浮かびゆくよしなしごと

週末日記1

週末日記を始めようと思います。いわゆる新婚、ではないですが、今は何気ない日常の出来事からたくさんの幸せを感じていて、でもどんどんこうした毎日のことが指の隙間からさらさらと流れ落ちていくような気がして。

 

少しでもその欠片のような、痕跡のようなものをこの手にとどめておきたいと、そして、いつの日か、心が折れそうな時に、あるいは人生の節目に見返したいと思ったのです。

 

婚姻届を出す準備。

保証人のところに名前を書いてもらうために彼の両親にヤマト手配。結婚するのもいろいろと準備が必要です。

名前を書かずに原本を送ったらすごく怒られたそうです。言われてみればそうですね。我々まだまだ世間知らずです。

私の方の実家に保証人になってもらう準備がまだできていない。

 

土曜は仕事で5時半起き。眠い。けど、この早起きして仕事に行く感じが懐かしい。前職の先輩がやたらと私を褒めてくれているみたいで恐縮する。

 

カメラマンに徹しつつ、これをプレスに書く方法を考える。まずは社内承認が必要。話題性は欲しいけど社員にとっても価値あることがしたい。私は何を残せるかな。

 

帰ってきたら眠くて爆睡。

早く起きて1日が長くなりそうと思ったのに一瞬で終わる。涙。

雨がすごい。夕飯にする野菜を買いに行くのがつらくてピザを頼んだ。

ごはん作らなくてごめんなさい。罪悪感。

 

ニコニコ笑う彼を見ていると本当に幸せな気持ちになる。

不安になるくらい癒される。何が不安になるってこのペットを愛でるような感情も愛なのかどうか。でも夫婦になるわけなので、彼にとっても癒しであり妻として魅力ある女性でありたいと思う。

だから早くアトピーのような湿疹を治さないといけない。

 

東京タワーを私は111段だけ登って下りたのだけど、なぜか翌朝すごい筋肉痛で目覚める。

彼はストレッチしなかったせいだと笑う。そういうものなのかな。

ジムに行く。最近はKindleFireHDに動画をダウンロードしていく。

ちょうと35分という求めてる尺のAmazonオリジナルドラマ「はぴまり」を入れていく。

3週連続で行けているので、負荷を上げてみた。20回3セット、かなりギリギリでつらい。

今日は幸い長く居座る人や汗臭すぎて残り香が耐え難い人がいなかったのでスムーズに全マシンを終え、クロストレーナーへ。

あと20分の時とかほんとつらいけど、ドラマを見てると続きを見ようと頑張れる。

 

夕飯は何にしよう?

21時からまたSkype会議だというのでそれまでに手早くできる野菜炒め系をつくることに。

小松菜と豚肉のポン酢炒めという簡単メニューに豆腐大根サラダ。

多分彼には物足りないけど今日は時間優先。

 

夜はアイロン。

こんなの自分でかけたらいいのに、と思いつつ面倒くさいのもわかるし、私が比較的苦手でない家事仕事の1つなので頑張る。

昼も私のアイロンをかけたシャツに守られてるんだと思うと少しだけちゃんと支えられている気がする。自己満足だけど。

 

普通の奥さんはもっとちゃんとしてるのかもしれないけど、今のところ私にはこれが精一杯です。

 

夜、隣で寝息を立てている人がいる幸せを私は大切にしたい。

 

両国住民がオススメするカフェはココ!ランチからこだわりスイーツまで【日々更新中】

両国って相撲が有名な両国国技館、周辺にはちゃんこ鍋や江戸東京博物館、それから両国中学校や両国高校といった学校がどーんと幅を利かせていて、パッと見た感じカフェ砂漠にしか見えない。

 

私も最初はそう思っていたのですが、少しずつ開拓するうちにこんなところにこんなオシャレな場所がっ!?という発見が増えていき、少しずつ紹介してみよう!と思い立ちました。

 

1)マキネスティコーヒー

https://www.instagram.com/p/-qQS_Cj8q5/

 

https://www.instagram.com/p/-qG9Ahj8ur/

 

まず、両国界隈で一番これは美味しい!と思うコーヒーを提供しているのはこちら。カフェマキネスティ錦糸町寄りにあるのですが、シングルオリジンやエスプレッソのメニュー、マキアート系のアレンジメニューも豊富で、ついついどれにしようかと目移りしてしまいます。

店員さんに聞くと、「今日一番オススメの豆はこれです」とか「そのコーヒー豆が好きならきっとこれも好きなはず」といろいろとオススメを教えてくれます。

あとはスイーツもとても美味しくて、私は特にチーズケーキが大好きです。しっとりとしたチーズ生地と甘いビスケットのハーモニーがそれはもう、コーヒーと合うんです。

tabelog.com

2)両国テラスカフェ

https://www.instagram.com/p/BEAsWQnj8rU/

https://www.instagram.com/p/BEAnJN3D8kD/

夏はバーベキュー、冬はこたつが楽しめて、健康志向の方にオススメのカフェはこちら。

栄養士さんが監修するヘルシーランチは一般的なランチタイムを過ぎても食べられるので、遅めのランチスポットとしても活用したいお店。

食べ物メインの食堂的な店なのかと思いきや、カフェラテなどを頼むと可愛いラテアートをしてくれることも!そういうこだわり大事です!

というわけで両国はカフェが少ないので昼ピークタイムはけっこう混雑しています。

席数は多いので、待ち時間はそれほどでもないかと思います。

www.ryogokuterrace.jp

 

3)CRAZY CAFE 「Blank」

f:id:lajward:20160630083931j:plain

f:id:lajward:20160630083957j:plain

こちらも浅草橋寄りですが、両国から10分かからないくらいでいけるカフェ。

ウェディングで有名なCrazyがプロデュースしたそうで、来店する人がとにかくキラキラしてる!この下町にこんなオシャレな人たちがいたのかとびっくりします。

清澄白河のカフェに最近多い、オーストラリア・ニュージーランドの海岸のカフェな雰囲気が漂っていて、フラットホワイトが注文できます。キューブ上の可愛いブレッド類もおいしそうですよ!

www.makuake.com

 

というわけで、まずは3つ!ここに行っておけば間違いない!というカフェの紹介でした。

12月読んだ本まとめ(読書メーター)

2015年最終月もペースを守って読んでいくことができました。 また、その年に刊行した本を一定数読んでいくことを大切にしているのですが、『「読まなくてもいい本」の読書案内 ――知の最前線を5日間で探検する』『魔法の世紀』『陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)』はそれぞれ2015年刊行で何とか滑り込んだ形です。

また2015年読んだ本ベストにも書きたいと思いますが、昨年はKindleという新しい読書のお供ができたことで、ビジネス書や青空文庫(下記の『少女地獄』も実は青空文庫で読みました)といったこれまで読む対象としては考えていなかった本と出逢う機会に恵まれていたなと思います。

 

2015年12月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1567ページ
ナイス数:407ナイス

少女地獄 (角川文庫)少女地獄 (角川文庫)感想
魅惑的な少女たちの心に潜む“毒”を描いた3篇。1936年の刊行とは思えないほど少女たちの狂気は鮮やかで激しく決して色褪せない。嘘つきの看護師姫草ユリ子、復讐に燃える女車掌友成トミ子、「火星の女」女学生甘川歌枝の破滅に向かう軌跡が手紙形式の独特な文体で語られるその妙に魅了されました。皆川博子氏、恩田陸氏らの少女たちを描いたミステリーにもその世界観が継承されているように感じます。《彼女は殺人、万引、窃盗のいずれにも興味を持たなかった。ただ虚構を吐く事にばかり無限の……生命がけの興味を感ずる天才娘であった。》
読了日:12月2日 著者:夢野久作


「読まなくてもいい本」の読書案内:知の最前線を5日間で探検する (単行本)「読まなくてもいい本」の読書案内:知の最前線を5日間で探検する (単行本)感想
「読まなくてもいい本」とは進化論を土台にして遺伝学から経済学まで学際的に生じた“知のビッグバン”以前の理論に関する書籍のことです。どうせ読むなら今を理解するのに役立つ本を優先的に読めということですね。ブックガイドの気持ちで読んでみたら、知のビッグバンとは何だったのかについて熱く語られていて、その説明がなんとまぁわかりやすく面白く嬉しい誤算でした。複雑系から心理学からゲーム理論まで全部繋がっているんだとわかった時のわくわく感がもうたまらなくて。結果として読みたい本が増えるばかりなのは、想定の範囲内です。
読了日:12月13日 著者:橘玲


The Indifference Engine (ハヤカワ文庫JA)The Indifference Engine (ハヤカワ文庫JA)感想
まだその時が来ていない気がして未読のままでいた本書と遂に向き合い、込み上げる追悼の想い。「虐殺器官」と「ハーモニー」を生み出した奇跡の作家、伊藤計劃の思想の断片が刃のように鋭いままに散りばめられた作品集でした。完成度の高さでいうと表題作、「From the Nothing, With Love.」が白眉です。脳を加工して感情を操作したり、意識を別の肉体に移植したりと脳科学の未来の核心に切り込みながら、ハードボイルドな展開と叙情的な人物描写で読者を魅了する著者の小説世界は短篇においても決して揺らぎません。
読了日:12月23日 著者:伊藤計劃


魔法の世紀魔法の世紀感想
著者によれば「映像の世紀」の次にやってくるのは「魔法の世紀」だといいます。メディアアートというものを恥ずかしながら知らなかったのですが、人間中心主義を超越し、異なる次元の問題を等価に処理することで、あらゆる場所に同時に存在しているように振る舞える世界を私も見てみたいです。魔法という割にメディアの歴史と未来を時に専門用語も交えて多方面から書き尽くしていて、決して易しくないその骨太な内容が、口先だけのビジネス書とは一線を画していて逆に好印象。飲みながら延々と話を聞いていたくなるような夢とロマンがありました。
読了日:12月27日 著者:落合陽一


陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)感想
そうそうこれこれ!という感じのシリーズ第三弾。ギャング達もおじさんおばさんになってきてちょっと落ち着いてきたかな!?という感じですが、トラブルの方がギャングたちを放っておいてくれないようで。第二弾はばらばらだった小品が後半でまとまり怒濤の盛り上がりを見せましたが、今回は最初から最後までハイテンションが続きそのままフィニッシュ!という印象。著者の作品は徹底的な伏線回収と雑学垂れ流し的な会話がいつも良いんですが、このシリーズは加えて「キャラ」がいい。響野好きだなぁ。どんな嫌みもポジティブに返すその才能に乾杯。
読了日:12月29日 著者:伊坂幸太郎


日々の100 (集英社文庫)日々の100 (集英社文庫)感想
私は逆立ちしてもこんなオシャレな生活はできない。毎週一輪の花を買ってきてガラスの花瓶に飾り、海外で買い付けてきた家具に囲まれ、お気に入りのオーデコロンをつけて眠り、友人によるオーダーメイドの靴を履き、満員電車では洋書を読み、仕事はお気に入りの鉛筆をナイフで削りながら進めるなんて…むしろ同じ地球に住む人間に思えない。けれど、1ページに凝縮された丁寧な文章に魅せられ、自分の怠惰で適当すぎる日々の暮らしを見返さずにはいられない、1年を締めくくるに相応しい1冊でした。100といいつつ103のコラムを収録…なぜ?
読了日:12月30日 著者:松浦弥太郎

もうすっかり年が明けてからのまとめとなってしまいましたが、2016年も今読むべき本を日々夢想しながらもりもり読んでいきたいと思います。

清澄白河から徒歩7分、「高橋のらくろ〜ド商店街」が進化中!?ジェラートやコールドプレスジュース専門店など続々ニューオープン

清澄白河エリアに2年ほど住んでいるのですが、地元の下町商店街のらくろーどが今熱いんです。

というのも、この1年間でジェラート専門店、オシャレカフェ、コールドプレスジュース専門店などニューオープンが相次ぎ、年明けにはコッペパン専門店もオープンする模様です。

私が引っ越してきた頃は「のらくろ」のキャラクターを冠しながらも、極普通の商店街だったのですが。じわじわと清澄白河ブルーボトルの波紋が広がっているようです。

 

http://itot.jp/13108/wp-content/uploads/2011/07/80224_18-02morishita.jpg

 

のらくろーどって?

正式名称は「高橋のらくろ~ド(高橋商店街)」。幼年期から青年期までを江東区で過ごした漫画家・田河水泡の作品「のらくろ」に逢える商店街として知られています。

清澄白河駅からは徒歩7,8分ほど、森下駅からは徒歩5分で、あの話題のブルーボトルコーヒーからも歩いて12,3分程度で来られます。

のらくろというキャラクターについては私は見たことはあっても詳細は詳しくないので下記をご参照ください。

dic.pixiv.net

こんな本もあるみたい。これはこれですごく気になる。 

清澄白河の資料館通りの商店街のような活気は普段はなかなか見られませんが、土日は地域の様々なイベントを開催しており、つい最近はおいしそうなちゃんこ鍋やつきたてのお餅がふるまわれ、お子様からお年寄りまで幅広い世代の人たちが集まっていました。

 

のらくろーどの気になるニューオープン事情

そんなのらくろーど次々と新店舗がオープンしているのですがそれがどのお店も商店街にオープンするとは思えないような若者受けしそうなオシャレなお店ばかり。

 

①まきば Softcream&Sweets 森下ぷりん研究所

tabelog.com

まずコチラ。「まきば Softcream&Sweets 森下ぷりん研究所」です。

https://www.instagram.com/p/9ilXEqD8p9/

赤い壁のオシャレな店内。

ブリオッシュ生地のパンにアイスクリームを挟んだ「Brigela」が話題になりましたが、こちらは昔ながらに同様なジェラートを提供していたそうです。

http://goope.bayt.30d.jp/29990/151106202850-563c8ef2ab386.jpg

今話題のちぎりパンも受注生産しているようなんですが、超可愛い!

ハロウィン、クリスマス、お正月それぞれのタイミングに合わせてそれはそれはかわいいちぎりパンを作っているのです。

あとはお土産にもっていきたい「ひなたまぷりん」!素朴で優しい味がにほっこり。

 

②add or change(コールドプレスジュース専門店)

https://scontent.cdninstagram.com/hphotos-xtp1/t51.2885-15/s640x640/sh0.08/e35/12354113_1541812212801335_119119846_n.jpg

www.addorchange.com

11月にオープンしたのがこちら、今話題のコールドプレスジュースの専門店です。

実はまだ未体験なのですが、コールド・プレス・ジュースは、「低温低圧圧縮方式」で搾り出した野菜や果物、ナッツ類の100%の抽出液のことだそうで、大変健康によいとニューヨークでも話題なんだそうです!! 

matome.naver.jp

まだ食べログにも登録されていないという。

www.instagram.com

Instagramで素敵な写真が投稿されています。年明け以降行ってみる予定です。

 

③The Northwave Coffee

tabelog.com

サードウェーブコーヒーが森下にも!?

のらくろーどに最初に到来したオシャレの波はこのカフェからでした。確か2015年夏ごろにオープンしたのですが、今やすっかり商店街の一員として根付いています。

https://www.instagram.com/p/-8FDwiD8i7/

細長い店内にはコーヒーカウンターとベンチ。

テイクアウトもできるしそのまま飲んで行ってもOK。しっかり濃いめのコーヒーはブルーボトルよりも実は私の好みです。

https://www.instagram.com/p/-8TuoyD8n1/

こんな感じでコーヒー豆が並んでいて、好きな豆をリクエストするとその場で挽いて美味しいコーヒーを淹れてくれます。

もちろん豆を購入することもできますし、カウンターにおいてあるスイーツも気になります。

コッペパン専門店(近日オープン!?)

f:id:lajward:20151230202648j:image

これね!ずっと貼ってあるんです。

近日っていつオープンするんだろうっていつも思いながら通りがかる。でもコッペパン専門店っていう響きがいいですよね。

 

のらくろーどに軒を連ねる名店たち

さて、ニューオープンを見てきましたが、こののらくろーどはコンパクトな商店街ながらも、元来、下町情緒のある素敵なお店がいくつかあるので、そのあたりも紹介しておきたいと思います。

 

①ベッラ・ナポリナポリピザのお店)

まずいつも予約でいっぱいのこちらのピザ屋さん。食べログでもTOP5000に入っています。

 

②高ばし 尾張屋(うなぎ)

tabelog.com

そしてこちら鰻屋さん。アットホームなお座敷にリーズナブルなうな重ですが、清澄白河エリアでは一番好きな味。

2階のお座敷はテレビもついていて、まるでおばあちゃんの家に遊びにきたような居心地の良さがあります。

 

③鳥長(焼き鳥・鮮魚)

tabelog.com

そしてここ、鳥長さんは昔ながらの焼き鳥屋さん。ここでもうなぎが食べられます(笑)1階はカウンターで2階はお座敷なのですが、いつも入口で通りに向かいながら焼き鳥を焼いているおじいちゃんの威勢がよくて店内は大にぎわい。

何を頼んでもおいしいです。この間行った時は生ガキも出していました。

こういうお店があるから下町っていいなと思います。

 

古いものと新しいものが融け合う商店街「のらくろーど」

清澄白河の資料館通りもそうなのですが、のらくろーども下町情緒と新しい文化が良い感じにミックスされて、商店街としての活気を取り戻しています。

街が元気になっていくのは住んでいてとてもわくわくします。

今後も進化を続けるのらくろーどに目が離せません☆

 

 

 

 

 

 

【妄想読書】もしも正月にこたつで気合いを入れ直すなら

クリスマスを過ぎるとあっという間に年末気分ですね。もう時が経つのが早すぎて怖い。

妄想シチュエーションに合わせてオススメの厳選3冊を紹介するこのコーナー、今回は妄想でも何でもなくて恐れ入りますが、正月にいざ気合いを入れ直そう!という気分のときにぜひ読んでいただきたい本です。

 

妄想シチュエーション

○お正月休みに実家のこたつで蜜柑食べながらまったり。

○正月特番見るのではなく、ある程度まとまった時間を有意義に使いたい。

○最近気持ちが弛んでいるので年始に心機一転、気合いを入れ直したい。

 

そんな時はこんな本

○この1年の抱負を語るための材料になる本

○意識高い系上等!「新年の1冊目に」とSNSでつぶやきたくなる本

○持ち歩かないので多少分厚くてもOK

 

オススメしたいこの3冊

①慎泰俊/働きながら、社会を変える。(英治出版

働きながら、社会を変える。――ビジネスパーソン「子どもの貧困」に挑む

働きながら、社会を変える。――ビジネスパーソン「子どもの貧困」に挑む

 何となくサラリーマンしてるけど、このままでいいのかな、何か社会の役に立てることやってみようかな、でも何したらいいかなと二の足を踏んで時が過ぎていくばかりの方に。

外資系金融機関で働いていた26歳の著者が同世代の仲間のスキルを活かし、空き時間を集めて貧困をなくすチャレンジをしようと立ち上がるまでに具体的に何を考え、何をしたのかについて書いた本です。

取り組むテーマに選んだのは、児童養護施設を通じて知った、「子どもの貧困」問題。養護施設の子供たちの機会損失の実態は知れば知るほど胸が痛みます。

筆者の起こしたアクション、実体験(実際に養護施設で働いてみる)と統計的データ(外資金融で学んだリサーチスキルを活かした綿密な数字)に基づいた深い考察が綴られているのですが、具体的でありながら、他の問題を調べる際にも役立ちそうという意味で、とても汎用性があり、学びの多い一冊です。

本業を持ちながらの活動でも、社会に大きなインパクトをもたらすことは可能なのではないだろうか

独り言みたいな声を挙げるだけでも、立派なアクションだ。

読み終える頃には、こんな強いメッセージに一歩進もうという気持ちが鼓舞され、どんなアクションを起こそうかと、うずうずしてしまうに違いありません。

 

②ローラン・ビネ/HHhH (プラハ、1942年) (東京創元社

HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)

HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)

終わりの見えない暗くて長いトンネルのように始まっていくヒトラーの統治。ハイドリヒの台頭、ナチスによるチェコ占領、類人猿作戦、そしてその報復の顛末まで。時に何が真実かを迷いながら、時に卑怯な歴史上の人物へ激怒しながら、時に定められた虚しい結末を書くことに抵抗を感じながら、1人の執筆者が時間をかけ、徹底的に《歴史》を描き出す…その過程までもを収める意欲的な作品です。

 気合いを入れ直すというよりも、正座するくらいの気合いを入れて読んでいただきたい。

いや、しかし。とても分厚いし歴史がテーマで難しそうだし、タイトルも意味わかんないしで、敬遠される可能性大ですが、2014年本屋大賞翻訳小説部門第1位にも選出されるくらい、読んだ人(私もその例にもれず)は絶賛している作品なので、だまされたと思って読んで欲しいのです!!!!

前半は少しとっつきにくい印象を受けるかもしれないですが、徐々にのめりこみ、最後の100ページくらいはノンストップで読めるくらいのリーダビリティがあります。

この作品の何がすごいって、これまであまり描かれてこなかったナチス時代の類人猿作戦をめぐる出来事も凄まじいのですが、その歴史と向き合う執筆者の苦悩に読者はたびたび引き寄せられるのです。

歴史的真実を理解しようとして、ある人物を創作することは、証拠を改ざんするようなものだ。

僕も地下の納骨堂に入って、パラシュート舞台員とともに日々を過ごし、彼らの会話の内容や、じめじめとして寒い地下での暮らしがどんなものかをここに書き記してみたい。……でも、それは無理な話だ。そういうことについてはほとんど何も資料がないから。ハイドリヒが死んだということを知らされたとき、どんな反応を示したかについても僕は知らない。それがわかれば、僕のこの本のなかでもとりわけ強烈な印象を与える場面になったはずなのに。

ただそこにある真実が書きたい。誰が正義で、何が悪か、という話ではなく、そこには1人1人の人生、時にはあまりに儚く絶たれてしまう命があるだけなのだから。

けれども、どれほど冷静に、たんたんと描こうとしても、類人猿作戦で最後まで戦った英雄達に肩入れせずにはいられない、作者の人間らしさがまた心憎いのです。

読めば、生きる意味、働く意味、社会や政治との関わり方などを自身に問い直すのには絶好のきっかけになるのではないでしょうか。

 

③岡野宏文、豊崎由美/百年の誤読 海外文学編(アスペクト)

百年の誤読 海外文学編

百年の誤読 海外文学編

ラストはこちら。

新年って読書が好きな人なら、今年は何を読もうかな。ちょっと難しい本にもチャレンジしてみたいな。と、読書についての抱負も語りたくなるものですよね?

もともとブックレビュー本が大好きでいろいろ読んでいる中で、そんなタイミングにぴったりなのが「20世紀に発表された世界の名作文学100タイトルを希代の本読み2人が徹底分析し、その真価を問い直す」こちらかなと思います。

まず410ページという辞書のような分厚さ。持ち歩くには少々不便です。しかし、こたつで暖をとりながらぬくぬく読むのであればノープロブレム!

そして分厚いながらも、読んでみるとざっくばらんな対談形式なので決して読み辛さはなく好きな章を拾い読みしているうちにあっという間に読み終わってしまうので、新年に読む本をチェックしようくらいの軽い気持ちで読み始めることができます。

ちなみに、日本文学編もあるのですが海外文学編の方が面白いです。

もともと海外文学好きの著者のお二人が語っているので、“メッタ斬り”スタイルでばしばし批判されている本は意外に少なく、なぜこの本を読むべきなのかという情熱にあふれたコメントが多いのです。

あとは海外文学を読むのって特にあまり読まない人にとってはハードル高いと思うのですが、まずは1冊いってみようか、という気分にさせられます。

逆にいわゆる世界文学全集で幅を利かせている本は、メッタ斬りされている場合も多く、たとえば「ジャン・クリストフ」は読まなくてもよさそうで、密かにいつかは読まなければと思っていた私はちょっと肩の荷がおりました。

目標は高く!いつかはここでオススメされてる本は全部読んでやるのだ!くらいの気持ちで読みたい本をどんどんストックしていきましょう。

 

新年の読み初めで心機一転!

私は毎年何冊読めたかを計測し、年間ベストも考えているので、また0に戻ってスタートを切るというのは大きな節目です。

書き初めならぬ読み初めで何を読むかでその1年の考え方も決まってくるような気がして毎年悩むのです。(まだ来年は決めてない)

人生も読書も心機一転して、幸多き日々が過ごせますように。ますます素敵な本とも出逢えますように。

 

 

本を読む最適な場所ベスト3

こんなランキング作ってなんの意味があるのかと問われても別にないのですが、本好きあるあるとして書かせてください。

本を読む最適な場所ベスト3について。

 

第3位 お風呂

http://www.flickr.com/photos/54706567@N00/6736138019

[http://www.flickr.com/photos/54706567@N00/6736138019:title=photo by ro_buk [I'm not there]] photo by run dorkas run]

半身浴というのはそもそも一定時間以上浸かっていないと効果がないのですが、浸かっている間が暇なのです。

そんな時、スリリングな本でも読んでいればあっという間に1時間くらい経過してしまいます。 

探偵ガリレオ (文春文庫)

探偵ガリレオ (文春文庫)

 

 

気になる部分 (白水uブックス)

気になる部分 (白水uブックス)

 

↑のような短くても面白い推理小説や小咄が詰まっている面白いエッセイなんかがぴったりです。

宮部みゆきの長編ミステリーとかはダメです。あんまりおもしろくてしかも長いと読むのをやめるタイミングを逃してお風呂でのぼせる可能性がありますし(経験済み)、逆に純文学系の作品はうっかり眠くなって本を風呂に落とす危険性がある(経験済み)ので、オススメできません。

お風呂で本を読む人ってメジャーだと思うのですがあまりそのためのグッズが充実していないのが悩みの種です。

なんでビニール製のブックカバーがないんだろうとか、なぜKindleは防水でないのかとか、考え出すともやもやします。

 

第2位 移動中(特に電車)

http://www.flickr.com/photos/7311859@N05/2282812623

photo by amirjina

こんなに混んでいる電車だと無理かもしれないですが、電車は最適の読書スポットですよね。特に2,3駅の移動の際がちょうど良いです。

なぜなら、読書好きの風上にも置けないかもしれませんが、これが30分とか1時間の移動になると寝てしまうからです。

Kindleを使うようになって、荷物で片手が塞がっていても、もう片方の手で端末を持ちながらページもめくれるようになってとても助かっています。面白かった場合には夜道でもKindleなら歩きスマホのごとく歩きKindleできるので、中断される心配もありません(迷惑かけてごめんなさい)。

 

西瓜糖の日々 (河出文庫)

西瓜糖の日々 (河出文庫)

 

 

蘆屋家の崩壊 (集英社文庫)

蘆屋家の崩壊 (集英社文庫)

 

 どんな本でもよいんですけど、Kindleでないならば、やはり文庫本から選ばざるを得ないですよね。あまりに面白すぎて、「HHhH (プラハ、1942年) 」を読もうと頑張ったこととかありますけど、手が疲れて大変でした。

あとは、吹き出したり、泣いたりする本も危険。特に泣くのは意味わからないですからね。かつて「光の帝国―常野物語」を読んで涙が止まらなくて、周りから不審な目で見られたことがあります。

電車に乗っている間というのは、プライベートと仕事のちょうど移行期間にあたる場合が多いと思うんですけれども、特に仕事からの帰り道に読むなら、頭を切り替えるためにも、ちょっと現実離れした本の方が良いなと思っています。

↑で挙げた本なんかはとても良いです。

 

第1位 ごはん中(カフェ読書含む)

http://www.flickr.com/photos/46944516@N00/14524548741

photo by pedrosimoes7

良い子は下品なので真似してはいけません。

でも、でも、でも…食欲を満たしながら読書欲を満たせるってなんて幸せなんだっ!と思うのです。

あと、こういうタイミングで読書する方が眠くならないのがポイント。本を読むのは楽しいとはいえ、基本、記号を脳が処理することで理解するというプロセスを踏むわけで、とても疲れて、時に眠くなります。

けれど、食べながらであれば、その心配はありません。

また、テーブルがあるので分厚い本にもチャレンジできます。 

NEXT WORLD―未来を生きるためのハンドブック

NEXT WORLD―未来を生きるためのハンドブック

 

 こんな分厚い本でも安心ですし、

彼女のこんだて帖 (講談社文庫)

彼女のこんだて帖 (講談社文庫)

 

食べ物がものすごーくおいしそうな本を読んでも、へっちゃらです。

ただ、人がものすごくたくさん死ぬようなスプラッタ系の描写が多い作品(

予告された殺人の記録 」のラストとか、「子どもたちは夜と遊ぶ」とか)は気持ち悪くなるので読めないのが残念。

つい最近、「トイレの話をしよう 〜世界65億人が抱える大問題」を読もうとして、やっぱりごはん(そのときはスパゲティミートソース)食べながらトイレの話はきついなぁと断念したところです。

あと、それこそパスタやスープ系は汁が飛ぶので図書館で借りた本で食べながら読書はやめましょう。カフェ読書なら良いと思いますが。

Kindleはこういう観点からも、ページに醤油のしみができたりする心配がないのがとても重宝します。

 

ながら読書最高

ここまで書いてきて、思ったのは、みんな「ながら読書」なんですよね。

お風呂入りながら、移動しながら、食べながら。

もちろん気分がのってくると所かまわず読みふけってしまうのですが、のってくるまでは「よし読書するぞっ!」と気合いいれて取り組むよりは暇つぶしくらいの感覚で何かやりながら手に取る方が本が楽しく読める気がします。

(単に私の読書欲がその程度のもの、という噂もありますが。)

 

4位は寝る直前。(ただし眠れなくなる危険も)、5位でようやく部屋の椅子の上とかかなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

方向音痴の公式診断書が欲しい

http://www.flickr.com/photos/91218927@N00/2989653563

photo by contemplative imaging

道がわからないんです。

これってちょっとした人間としての能力の欠落なのではないかと思うのです。あるいは退化か。

そこで、「方向音痴診断書」があれば、もう少し不当な誤解から逃れられるのではないかというのが今回の提案の主旨です。

 

たとえば初めての場所では

グーグル先生を頼りにしても、道の複雑に入り組んだところや広すぎる交差点などで立ち往生してしまいます。

さんざん悩んだ挙句に選んだ道がだいたい間違っています。

その昔、といっても数年前までのグーグル先生があまり頼りにならなかった頃は、地図1つだけだと迷うので、拡大した目的地周辺がわかるものと、少し引いて街の全体像が把握できるものと、略図的にまとめられたオリジナルのマップと3種類印刷して徒歩5分なら20分は見積もって出発していました。

 

たとえば住み慣れた街でも

地下鉄の出口を間違えるとどこにいるのかわからなくなったり、近道しようとして3倍くらいの時間を要したりすることがあります。

通ったことない道は未知の世界だし、道を聞かれても十分な説明ができません。

駅から家までの地図を書くように言われても困ります。

 

街は駅から広がっている

よくRPGでマップ上にいくつかの街やダンジョンが表示されていて、クリックするとそれぞれ閉じられた空間に飛ぶじゃないですか。地図に戻らないとたとえ隣の街であっても決して訪れることはできない。

私にとって、駅から広がる街というのはそういうイメージなのです。

駅を中心に徒歩10分圏内で完結している。いや完結していてほしい。

隣の駅にうっかり辿り着いたりすると、世界の淵を超えたような驚きと感動があります。

 

なぜもっと努力しないのかという指摘

私の家族は私以外は方向音痴ではなかったので、道に迷うという話をすると、なぜもっとちゃんと地図を読まないのかとか、最初から諦めていて道を把握しようとする意識が低いとか、とかく根性論を持ち出してくるのですが、自分と同じ物差しで考えないで欲しいと強く抗議したい。

道に迷わないための努力は人一倍してきました。けれども、何年たっても、決して方向感覚というものが養われた感覚はないのです。

 

方向音痴にも診断書がほしい

男性の20人に1人は色弱だといいますよね。

別にそれが著しく生活に支障を来すわけではないけれども、1つの障害として、認知されていて、周りからの努力しろというプレッシャーはもちろんないはずです。

どうしても計算ミスをしやすかったり、どうしても空間をうまく認識できなかったり、こういうのはもっと認知された方が取り扱いも明確になって楽になるのではないか。

むしろ方向音痴の人にはこんな能力があるから、それを活かしてこんなことをしたらいいとか、建設的な話ができたりしないかな?